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袴田さんにリスク冒す事情ない 再審で弁護側が反論

 袴田巌さんの再審第5回公判を終え、弁護団と記者会見する姉ひで子さん(中央)=20日午後、静岡市
 袴田巌さんの再審第5回公判を終え、弁護団と記者会見する姉ひで子さん(中央)=20日午後、静岡市
 1966年に静岡県清水市でみそ製造会社の専務一家4人が殺害され現金を奪われた事件で死刑が確定した袴田巌さん(87)の再審第5回公判が20日、静岡地裁で開かれた。動機や凶器を巡り、検察、弁護側双方が主張を展開。「犯人でなければ不自然だ」と強調する検察側に対し、弁護側は「リスクを冒してまで金銭を得なければならない事情はない」と反論した。

 国井恒志裁判長は来年1月から3月までの7期日を指定した。検察側は、袴田さんが毎月末ごろに専務が自宅に売上金を持ち帰ることを認識していたと指摘。借金を重ね、金銭に余裕がなかった袴田さんに「金品を手に入れるための動機があった」と主張した。

(2023年12月20日 19時34分 更新)

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