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アツアツ!? 岡山うどん店事情 新店次々 広がる味の選択肢

アツアツ!? 岡山うどん店事情 新店次々 広がる味の選択肢
 
 新型コロナウイルス禍が沈静化した2023年。岡山市内にさまざまなうどん店が登場し、“熱い戦い”を繰り広げている。夏には九州の人気チェーン店が初進出したほか、個人営業の新店もオープン。セルフうどんの老舗店は店舗拡大や商品開発を進めた。消費者にとっては味の選択肢が広がった形だ。リーズナブルで、幅広い世代に人気のうどん店で何が起きているのか。岡山のうどん店事情を調査した。

オープンから4カ月 「資さん」人気衰えず 


 冷え込んだ12月の休日、昼過ぎには15人ほどが列を作っていた。8月にオープンした北九州発祥のうどんチェーン「資(すけ)さんうどん」岡山大元店(岡山市北区大元上町)だ。同社広報担当の伊藤典子さんは「多くの店では開店後1、2カ月で落ち着いてくるが、岡山では想像以上に多くの人に来ていただいている」と感謝する。

 九州・山口以外で初出店のインパクトは絶大だった。5月、同社の公式X(旧ツイッター)で発表すると同時に歓迎や期待のコメントが相次ぎ、6月上旬に天満屋岡山店(同表町)で行った期間限定販売は連日完売した。開店当初は、朝から夜まで長い行列ができるほど大人気だった。
オープンから3カ月以上たっても人気が衰えない「資さんうどん岡山大元店」=12月3日
オープンから3カ月以上たっても人気が衰えない「資さんうどん岡山大元店」=12月3日

 60以上ある店の中で、岡山大元店だけで顕著に見られる特徴がある。うどんの売り上げが、他店と比べて圧倒的に多いというのだ。「資さん」は、そばや丼などのメニューも充実しているが、特に「肉ごぼ天うどん」「かしわごぼ天うどん」「ごぼ天うどん」がよく売れている。

 岡山ではなじみの薄い少し軟らかいうどんが受け入れられるか不安はあったというが、「うどん県・香川が近いこともあって、うどんが生活の中に浸透している結果なのかもしれない」と伊藤さんは予想する。

 資さんは12月、九州7県で唯一未出店だった長崎県に進出。来年2月には兵庫県尼崎市に2店をオープンする予定で、勢いが止まる気配はない。伊藤さんは「岡山など初進出の店を成功させ、『北九州の資さん』から『九州の資さん』、そして『日本の資さん』にしていきたい」と力を込める。

初挑戦の新店次々 雰囲気や材料にこだわり


 今年開店したのは、チェーン店だけではない。初挑戦の店主がこだわったうどんを提供する店も相次いでオープンした。...
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(2023年12月10日 10時00分 更新)

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