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特殊詐欺被害 1カ月で3回防止 ファミマ岡山藤田店 南署が感謝状

特殊詐欺を防ぎ感謝状を受け取った吉原店長(右)と谷道さん
特殊詐欺を防ぎ感謝状を受け取った吉原店長(右)と谷道さん
 岡山市南区藤田のファミリーマート岡山藤田店は11月、特殊詐欺被害を3回防いだ。店員同士で詐欺の手口の情報を共有、店を挙げて防犯意識を高めた成果で吉原章店長(57)は「気になれば積極的に声をかけるようにしている。被害がなくてよかった」と話した。岡山南防犯連合会などが6日、感謝状を贈った。

 同店では11月7日、80代の女性が「パソコンの修理に必要」と7万円分のプリペイドカードをレジに持ってきた。対応した吉原店長が詐欺を疑い、岡山南署に通報した上で女性を説得、被害を防いだ。

 吉原店長が「事件」の概要をほかの店員らにも報告し「気をつけよう」と呼びかけた直後の11日未明、70代女性が「パソコンのロック解除のため」と2万円分のカードを購入しようと来店。アルバイト店員谷道光さん(39)は「すぐにピンときた」と、慌てた様子の女性を落ち着かせた。同日午後にも60代男性が9万円分のカードを買おうとしたが、アルバイトの女性店員(57)が見破った。

 感謝状贈呈式は岡山南署であり、同防犯連合会の渡辺邦弘会長が3人にそれぞれ手渡した。「日頃の店員同士の情報共有が生きたケース」と本多浩二生活安全課長。吉原店長は「新たな手口が出回れば店員間で共有を図り、被害の防止に協力していく」と話した。

 岡山県警によると、インターネット利用中に機器が故障したように見せかけ、対策費をだまし取ろうとする「サポート詐欺」を含む「架空請求詐欺」が今年に入って増加。10月末時点で41件、被害額は2億5490万円に上り、特殊詐欺全体の被害額(4億6340万円)の半数を超えている。

(2023年12月07日 17時31分 更新)

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