山陽新聞デジタル|さんデジ

札幌冬季五輪、34年開催も消滅 IOC、最優先候補に米国

 IOC理事会に出席したバッハ会長(右奥)=29日、パリ(IOC提供・共同)
 IOC理事会に出席したバッハ会長(右奥)=29日、パリ(IOC提供・共同)
 スイス・ローザンヌのIOC本部=2020年3月(ロイター=共同)
 スイス・ローザンヌのIOC本部=2020年3月(ロイター=共同)
 【パリ共同】国際オリンピック委員会(IOC)は29日、パリで理事会を開き、2030年冬季五輪の最優先候補地にフランスのアルプス地域、34年大会は米ユタ州ソルトレークシティーを選んだ。今後本格的な協議に入るが、来年7月の総会(パリ)で冬季五輪初となる2大会同時決定は確定的。東京五輪を巡る汚職・談合事件の影響で30年招致を断念した札幌市は、34年開催の可能性も消滅した。

 38年大会はスイスと優先的に対話を進めることが決まり、札幌市は招致戦略の抜本的な見直しを迫られることになった。

 IOCのデュビ五輪統括部長は、札幌が選考対象の4候補から漏れた理由を「日本オリンピック委員会がガバナンス(統治)面で幾つか困難があると伝えてきた。将来的な開催に向けて提案するには、時間が必要とのことだった」と説明した。

 フランスは1992年アルベールビル大会以来4度目の冬季五輪開催。ソルトレークシティーは2002年大会の競技会場を活用し、新設はしない。30年大会に興味を示していたスウェーデンは落選した。

(2023年11月30日 08時24分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ