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井原線 利用者4.0%増50万人 4~9月 行動制限緩和で回復維持

 井原線を運行する第三セクター・井原鉄道(井原市東江原町)は28日、2023年度上半期(4~9月)の営業状況を発表した。利用者は前年度同期比で4・0%増の50万8863人、運輸収入は9・3%増の1億3857万円。新型コロナウイルスの5類移行に伴う行動制限緩和で、回復傾向を維持した。

 利用者の内訳は、通学定期客が4・6%増の21万8460人、通勤定期客が3・6%減の14万4480人。旅行や買い物など一般・団体利用の定期外客は、行動制限緩和によるツアー復活などで12・1%増の14万5923人だったが、コロナ禍前の19年度上半期の8割弱にとどまった。

 通期の決算見込みは、井原駅ビルの指定管理料などを含む収入全体で7・6%増の3億2970万円、支出は8・6%増の6億357万円で、経常損失は2億7387万円。国や自治体の補助を加味した純損益も5174万円の損失。

 国や関係自治体が支出するインフラの維持管理費を除き、同社が費用負担する運行・営業面の収支は2675万円の赤字。コロナ対策による自治体の運行継続支援金の減額、車両延命化に伴う修繕費増などを見通した。

 記者会見した槙尾俊之社長は「下半期はイベントが多く定期外客の増加が見込める。燃料費高騰が懸念材料だが、少しでも赤字を縮減したい」と話した。

(2023年11月28日 17時07分 更新)

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