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性犯罪の加害者生まない社会を 岡山で被害者支援フォーラム

犯罪被害者支援の在り方を考えたフォーラムで講演する福井さん
犯罪被害者支援の在り方を考えたフォーラムで講演する福井さん
 犯罪被害者週間(12月1日まで)に合わせ、犯罪被害者支援の在り方を考えるフォーラムが26日、岡山市内であった。精神科医で性障害専門医療センター(東京)代表理事の福井裕輝さんが「子どもへの性暴力は防げる!」と題して講演し、性犯罪の加害者を生まない社会づくりの必要性を訴えた。

 福井さんは性犯罪者には脳の機能に障害がみられることがあると説明。欧米ではホルモン治療や認知行動療法が認められているとし「日本の現状は世界から大きく遅れている」と指摘した。「性犯罪は加害者を罰するだけでは防げない。治療や職業訓練といった社会復帰に向けた支援策を講じることが重要だ」と述べた。

 性被害に遭った少女を診察した経験から「被害者を生まないためには、加害者をなくすしかない」との思いでセンターを立ち上げたと紹介し、性犯罪をなくすためには「関係機関が連携して取り組むことが大切」と呼びかけた。

 フォーラムは岡山県と県警、被害者サポートセンターおかやま(VSCO)が主催し、学生や市民ら約100人が聴いた。

(2023年11月26日 18時14分 更新)

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