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吉備中央町 水道水飲用制限を解除 円城地区522世帯、37日ぶり

水道水の飲用制限解除の経緯などを説明する山本町長(右)
水道水の飲用制限解除の経緯などを説明する山本町長(右)
 岡山県吉備中央町の円城浄水場(同町上田西)から有害な有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)が検出された問題で、吉備中央町は22日、円城浄水場の水を使用する円城地区522世帯、約千人に対する水道水の飲用制限を同日正午で解除した。復旧作業による水質の改善が確認されたためで、解除は37日ぶり。

 町によると、取水源の変更や浄水場の活性炭の入れ替えなどを実施。今月20日までに周辺の浄水池や配水管49カ所で水質を調べたところ、いずれも国の暫定目標値の10分の1未満だったことから判断したという。

 山本雅則町長は記者会見で「ご迷惑をおかけしたことを関係者の皆さんにおわびする。失われた信頼を取り戻すため、適切な管理を行っていく」と陳謝した。

 町内6カ所の給水所は24日まで維持し、25日からはかもがわ総合福祉センター(同町円城)に集約、30日まで継続する。当面は水質検査を定期的に行う方針。

 夜には町内で住民説明会を開き、「円城地区住民の健康に影響があるとは言えない」とする健康影響調査の結果を報告。出席者から血液検査を求める声が相次いだ。

(2023年11月22日 21時59分 更新)

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