岡山県吉備中央町の円城浄水場(同町上田西)から有害な有機フッ素化合物(PFAS(ピーファス))が確認された問題で、高濃度が検出された地点は山間部の資材置き場(同町上田東)周辺に集中していることが10日、県の水質調査で分かった。現場には大型梱包袋「フレコンバッグ」約300個が置かれ、使用済みの活性炭が入っていたことも新たに判明。一部から高濃度のPFASが検出された。県は一帯が発生源となった可能性もあるとみて慎重に調査を進める。
これまでの県の調査では、円城浄水場に流れ込む沢の最上流部で、国の暫定目標値(1リットル当たり50ナノグラム=ナノは10億分の1)の1240倍に当たる6万2千ナノグラムの濃度が確認されている。資材置き場はその約100メートル北に位置し、近くの別の地点からも1万4千ナノグラム、4600ナノグラムといった高い濃度が検出された。
県によると、資材置き場は約3千平方メートルで、地元財産区が管理し、活性炭を扱う民間企業が借り受けて利用。2008年ごろからフレコンバッグを野ざらしで保管していたという。県はこうした状況を踏まえて現場を立ち入り調査し、内容物をサンプル採取して分析したところ、最高で国の目標値の6倍超となる320ナノグラムが確認された。
10日に記者会見した県環境文化部は「PFASの発生に直接関係しているかどうかは特定できない」と説明。今後、専門家の助言を受けながら追加採取した内容物の調査を進め、発生源の特定を急ぐ方針だ。
財産区の管理者である吉備中央町の山本雅則町長は取材に「責任を感じる」と述べた。資材置き場を使っている企業は現在、フレコンバッグの撤去を進めているとし「(県の)調査を踏まえて対応を検討したい」としている。
一連の問題は同町が10月、円城浄水場から20年度以降に目標値を上回る濃度が検出されていたと公表。確認されたのはPFASの代表的物質である「PFOS(ピーフォス)」と「PFOA(ピーフォア)」で、発がん性などが指摘されている。県は周辺の河川やダム、沢などで発生源を絞り込む水質調査を重ねていた。
岡山県吉備中央町の住民有志は10日、円城地区住民に対する健康診断の公費負担と、過去3年間の水道料金の返還を求める1038人分の署名を町に提出した。
町賀陽庁舎で「円城浄水場PFAS問題有志の会」の小倉博司代表が山本雅則町長に署名を手渡した。山本町長は「重く受け止め、思いに沿った対策を取りたい」と述べた。
これまでの県の調査では、円城浄水場に流れ込む沢の最上流部で、国の暫定目標値(1リットル当たり50ナノグラム=ナノは10億分の1)の1240倍に当たる6万2千ナノグラムの濃度が確認されている。資材置き場はその約100メートル北に位置し、近くの別の地点からも1万4千ナノグラム、4600ナノグラムといった高い濃度が検出された。
県によると、資材置き場は約3千平方メートルで、地元財産区が管理し、活性炭を扱う民間企業が借り受けて利用。2008年ごろからフレコンバッグを野ざらしで保管していたという。県はこうした状況を踏まえて現場を立ち入り調査し、内容物をサンプル採取して分析したところ、最高で国の目標値の6倍超となる320ナノグラムが確認された。
10日に記者会見した県環境文化部は「PFASの発生に直接関係しているかどうかは特定できない」と説明。今後、専門家の助言を受けながら追加採取した内容物の調査を進め、発生源の特定を急ぐ方針だ。
財産区の管理者である吉備中央町の山本雅則町長は取材に「責任を感じる」と述べた。資材置き場を使っている企業は現在、フレコンバッグの撤去を進めているとし「(県の)調査を踏まえて対応を検討したい」としている。
一連の問題は同町が10月、円城浄水場から20年度以降に目標値を上回る濃度が検出されていたと公表。確認されたのはPFASの代表的物質である「PFOS(ピーフォス)」と「PFOA(ピーフォア)」で、発がん性などが指摘されている。県は周辺の河川やダム、沢などで発生源を絞り込む水質調査を重ねていた。
健診公費負担と水道料金返還要請
岡山県吉備中央町の住民有志は10日、円城地区住民に対する健康診断の公費負担と、過去3年間の水道料金の返還を求める1038人分の署名を町に提出した。
町賀陽庁舎で「円城浄水場PFAS問題有志の会」の小倉博司代表が山本雅則町長に署名を手渡した。山本町長は「重く受け止め、思いに沿った対策を取りたい」と述べた。
(2023年11月10日 22時47分 更新)