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余第一位が連勝、7連覇達成 関西棋院第一位決定戦

7連覇を決めた対局を振り返る余第一位(右)と佐田七段=大阪・関西棋院
7連覇を決めた対局を振り返る余第一位(右)と佐田七段=大阪・関西棋院
 囲碁の山陽新聞杯第67期関西棋院第一位決定戦(山陽新聞社主催)の3番勝負第2局が6日、大阪市中央区北浜の同棋院で打たれた。余正麒第一位(28)が挑戦者の佐田篤史七段(27)=岡山市出身=に197手までで黒番中押し勝ちし、7連覇を達成。自身の持つ最多連覇記録を更新した。3番勝負は初登場の第61期から14連勝。

 初戦を落として後がない佐田七段が序盤から上辺で積極的に仕掛け、余第一位が我慢強く受ける展開。下辺に戦場を広げながら一進一退の攻防が続いたが、中盤、佐田七段のミスを余第一位が的確にとがめた。下辺中央から攻めを仕掛けてじわじわとリードを広げ、そのまま押し切った。持ち時間は各3時間で、残りは余第一位が5分、佐田七段が3分。

 台湾出身の余第一位は、国内主要棋戦で活躍する関西棋院のトップ棋士で、同院内33連勝の記録を持つ。佐田七段は2012年にプロ入りし、本因坊戦や名人戦で「一流棋士の証し」とされるリーグ入りを重ねる実力者。初のタイトル獲得を目指して健闘したが及ばなかった。

 第一位決定戦は1957年に始まった伝統の棋戦。今期は昨年10月から賞金ランキング上位者ら32人がトーナメントで争い、佐田七段が8月に挑戦権を得ていた。

(2023年11月06日 20時28分 更新)

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