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海ごみ削減へ用水路で回収実験 本社と岡山科技専 種類や量調査

用水路に渡した棒にごみ回収用の網をくくり付ける生徒ら
用水路に渡した棒にごみ回収用の網をくくり付ける生徒ら
 山陽新聞社と岡山科学技術専門学校(岡山市北区昭和町)は10日、校舎のそばを流れる用水路でごみの回収実験を始めた。生徒が中心となって用水路に網を設置し、3週間にわたって流れてくるごみを集めて種類や量を詳しく調べ、抑制策などを考える。同校は、瀬戸内海の豊かな環境づくりを目指す同社の吉備の環(わ)アクション「里海 未来へ」に賛同。連携を通じ、街中から川や用水路を通じて海へ流れ込むごみの削減を目指す。

 実験は授業の一環で行われ、同校食品生命科学科の1年生10人が取り組む。岡山市中心部で西川用水から分かれ、笹ケ瀬川へ注ぐ能登川用水で実施。生徒たちは、胴長靴を着用して水に漬かりながら幅約5メートルの用水路に突っ張り棒を取り付け、農業用のネットなどをくくり付けていった。

 海ごみ問題を研究する水島地域環境再生財団の塩飽敏史理事・研究員が指導。生徒たちに海ごみの7~8割は陸側から流れ込んでいることなどを紹介した。山条恭平さん(19)は「実験を通じて、ごみを捨ててはいけないという意識の啓発にもつなげたい」と話した。

 回収実験は、岡山県や日本財団でつくる瀬戸内オーシャンズX推進協議会の助成事業。

(2023年10月10日 21時41分 更新)

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