山陽新聞デジタル|さんデジ

参拝者の背またぎ無病息災願う 美作・梶並神社で4年ぶり当人祭

参拝者の背をまたいで進む当人様(中央)=7日午後8時46分
参拝者の背をまたいで進む当人様(中央)=7日午後8時46分
 生き神の「当人(とうにん)様」が参拝者の背をまたいで厄をはらう梶並神社(美作市梶並)の奇祭・当人祭(岡山県重要無形民俗文化財)の大祭が7日、開かれた。新型コロナウイルスの影響で4年ぶり。多くの家族連れらが夜の参道に伏して並び、無病息災を願った。

 当人様一行は5地区の氏子が持ち回りで担い、今年は久賀地区が担当。福島信夫さん(77)が当人様を務めた。

 境内に勇壮な太鼓の音が響き、ご神体を頭上に掲げサカキの葉をくわえた当人様が笛や太鼓の供を40人ほど連れて参道へ。約200メートルをゆっくりと進み、一列になって頭を下げる参拝者一人一人を越えて社殿に登った。

 梶並地域出身の祖母や家族と一緒にまたいでもらった津山市立清泉小1年の男子(7)は「最初はちょっと怖かったけど、病気やけががなく過ごせるようにお願いできた」と話した。

 当人様が平安を祈る本殿祭や神職による作州神楽奉納もあった。当人祭は400年以上の歴史があるとされ、1964年に県重文となった。

(2023年10月08日 16時42分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ