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新嘗祭に献納 矢掛でアワ収穫 矢神毎戸営農組合「感無量」

献納するアワを収穫する組合員ら
献納するアワを収穫する組合員ら
 11月23日に皇居で営まれる宮中祭祀(さいし)・新嘗祭(にいなめさい)に、岡山県矢掛町浅海の農事組合法人「矢神毎戸営農組合」が雑穀・アワを献上することになり、収穫作業が13日、同所の田んぼで行われた。同町内からの穀物の献納は2008年以来15年ぶり。

 新嘗祭は一年を通して数多くある宮中祭祀の中でも最も重要な儀式とされ、天皇陛下がその年に取れた穀物を供え、五穀豊穣(ほうじょう)に感謝する。全国からコメとアワが献納される。

 作業には高月周次郎代表理事(73)や組合員、県や町の職員ら約10人が参加。約5アールで大人の背丈ほどに成長したアワの穂先を手作業で1本ずつ刈り取った。5月から機械も農薬も使わずに育ててきたという。10日ほど乾燥させた後に脱穀し、色や形が良い粒を選別して5合(750グラム)を納める。

 高月代表理事は「まだ実感はないが、大変名誉なこと。雨が少なく心配したが、無事に収穫でき感無量です」と話した。

 県内では3県民局が毎年持ち回りでコメとアワを納める農家を決めている。

(2023年09月14日 15時54分 更新)

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