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業務用キャベツの一次加工開始 エーアンドエス 取引先ニーズ対応

導入した設備でキャベツの芯を抜くエーアンドエスの従業員
導入した設備でキャベツの芯を抜くエーアンドエスの従業員
 笠岡湾干拓地で大規模畑作を手がける農業法人・エーアンドエス(笠岡市拓海町)は、業務用として出荷しているキャベツの一次加工を始めた。業務の効率を高めたい取引先のニーズに対応。芯抜きや外葉除去などの処理を行っている。

 タマネギの皮むき加工場(鉄骨2階延べ約330平方メートル)の一角に芯抜き機1台を導入。従業員が手作業で外葉をむき、年間約3千トンを外食や食品メーカーに出荷している。

 一次加工によって販売単価は約2倍にアップ。取り除いた芯や外葉は畑にすき込み土作りに活用している。取引先は加工の手間が減り、人員の効率化が図れるとともに、食品残渣(ざんさ)の抑制にもつながるという。

 キャベツはギョーザやお好み焼き、サラダ、揚げ物の付け合わせなどとして、外食、中食に底堅い需要がある。同社は春と秋に延べ約60ヘクタールでキャベツを露地栽培し、全量を業務用として販売している。

 山本晃会長は「実需者のニーズを捉えてさらに販路拡大を進め、干拓地のスケールメリットを最大化したい」と話している。

 同社は2003年設立、資本金7千万円、売上高非公表、従業員60人(パート含む)。

(2023年08月30日 16時56分 更新)

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