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学童保育 岡山市待機児童193人 25年度の解消目指し受け皿拡充

学童保育 岡山市待機児童193人 25年度の解消目指し受け皿拡充
学童保育 岡山市待機児童193人 25年度の解消目指し受け皿拡充
学童保育の待機児童数について説明する大森市長
学童保育の待機児童数について説明する大森市長
 岡山市は28日、市内の放課後児童クラブ(学童保育)に入れなかった待機児童が、5月1日時点で193人に上ったと発表した。前年同期より26人増え、国の制度改正により利用対象が1~3年から全学年に拡大した2015年度以降で最多。市は小学校の特別教室の活用などで受け皿を拡充し、25年度での解消を目指すとしている。

 国の調査に基づいて算出した。学年の内訳は3年26人、4年94人、5年57人、6年16人。1、2年はゼロだった。小学校区別では高島が最多の23人で、横井20人、芳明19人と続いた。ただ、利用申請の取り下げや在籍児童の退所による繰り上げ入所もあり、9月1日時点の待機児童は100人(うち3年は5人)に減る見込み。

 市によると、市内の学童保育の在籍児童数は9410人(5月1日時点)で、15年度に比べ6割増。共働き世帯の増加に加え、保育環境の整備が進んだことで「小学校入学後も子どもを預かってほしい」と考える家庭が増えたことも要因の一つと分析する。

 市は待機児童解消に向け、時間を限って図工室や家庭科室を学童保育スペースに活用する「タイムシェア」を23年度中に導入。特に需要が高まっている芳明、中山、西大寺、高島、横井の5小では、一部計画を前倒しして24年度までに専用施設を建設する。支援員の確保も進め、受け入れ態勢の整備に努める構えだ。

 28日に記者会見した大森雅夫市長は「利用申請数は24年度以降もさらに増える見込み。保護者が継続して働けるよう、最大限の力を発揮していく」と述べた。

(2023年08月28日 12時31分 更新)

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