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インド探査機、月の南極に初着陸 水資源注目、宇宙開発で優位狙う

 23日、インド南部ベンガルールで、月探査機「チャンドラヤーン3号」の着陸を祝うインド宇宙研究機構のスタッフ(AP=共同)
 23日、インド南部ベンガルールで、月探査機「チャンドラヤーン3号」の着陸を祝うインド宇宙研究機構のスタッフ(AP=共同)
 インドで打ち上げられた無人月探査機「チャンドラヤーン3号」を積んだロケット=7月14日(AP=共同)
 インドで打ち上げられた無人月探査機「チャンドラヤーン3号」を積んだロケット=7月14日(AP=共同)
 23日、無人月探査機「チャンドラヤーン3号」が月の南極付近に軟着陸し、拍手するモディ首相(ISROのライブ配信ユーチューブから)
 23日、無人月探査機「チャンドラヤーン3号」が月の南極付近に軟着陸し、拍手するモディ首相(ISROのライブ配信ユーチューブから)
 【ニューデリー共同=高司翔一郎】インド宇宙研究機構(ISRO)は23日、無人月探査機「チャンドラヤーン(月の乗り物)3号」が月の南極付近に軟着陸したと発表した。月の南極付近への着陸は世界で初めて。月面着陸は米国、旧ソ連、中国に次ぎ4カ国目。月の南極付近では水が氷の状態で存在する可能性があり、人間が長期滞在するための飲料水や酸素、燃料用の水素の原料に活用できるとして各国が注目している。今後の探査に期待がかかる。

 インドは今回の成功により宇宙開発で優位に立ちたい考えだ。来年、総選挙を控え、3選を目指すモディ首相にとって大きな実績。月への有人探査に向けた競争が進む中、先行する中国に対抗する狙いもある。

 チャンドラヤーン3号は着陸船と探査機で構成され、7月14日に打ち上げられた。

 インドは2008年、チャンドラヤーン1号を月面に衝突させ、月に水分が存在している証拠を観測した。19年の2号は軟着陸に失敗した。

(2023年08月23日 22時31分 更新)

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