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「生活守る」「強引だ」 山口・上関、原発政策が翻弄

 臨時議会後の取材対応を終え、席を立つ山口県上関町の西哲夫町長=18日午前
 臨時議会後の取材対応を終え、席を立つ山口県上関町の西哲夫町長=18日午前
 使用済み核燃料の中間貯蔵施設を巡り、建設に向けた調査容認を表明した山口県上関町。40年以上前に原発の誘致を表明したものの、計画は停滞している。国策に翻弄され続け、今は人口減少にあえぐ町。現状に危機感を募らせる西哲夫町長は18日、記者会見で「町民の生活を守っていかないといけない」と述べ、苦渋の決断だったと強調した。

 反対派の清水康博町議は臨時議会で異論を唱えたが、容認の流れは変わらなかった。庁舎外で待ち受けた住民に「言葉が届かず本当に悔しい」と涙を浮かべて語った。

 原発予定地対岸の祝島に住む木村力さんは「なぜこんなに急いで計画を進めようとするのか理解できない」と憤った。

(2023年08月18日 18時04分 更新)

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