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新幹線 3日連続でダイヤに乱れ 岡山駅など運休や遅れで混雑

山陽新幹線の運転見合わせで混雑するJR岡山駅の新幹線改札=17日午前8時45分
山陽新幹線の運転見合わせで混雑するJR岡山駅の新幹線改札=17日午前8時45分
 静岡県内の大雨で16日に一時全線で運転を見合わせた東海道・山陽新幹線は17日も始発から運休や遅れが発生し、岡山などJR各駅は切符の払い戻しなどをする家族連れらで混み合った。16日からのダイヤの乱れが影響して車両の準備に時間がかかり、上りは博多―浜松、下りは浜松―新大阪で一時運転を見合わせ。台風7号の通過に伴い計画運休した15日から3日連続で混乱が生じ、お盆の帰省客らが足止めを余儀なくされた。

 JR東海と西日本によると、16日は運転見合わせでダイヤが大幅に乱れた。東海道新幹線は少なくとも上下185本が運休、240本が最大9時間半以上遅れ、約30万5千人に影響した。新大阪駅では山陽新幹線との直通運転を終日取りやめたため、多数の折り返しの列車が停車。乱れは17日明け方まで続き、最後の下り列車の新大阪駅到着が、上りの始発の発車より遅い午前6時半ごろになった。また、新大阪駅に止めた車両を「列車ホテル」として開放した。

 この結果、新大阪駅に多くの車両が待機し、出発予定の列車がホームに入れなくなったり、車両の安全点検に時間を要したりして遅れが生じたという。

 各駅は17日朝から混雑した。岡山駅では改札や窓口で運行情報を確認する利用客の姿が見られ、連日のダイヤ乱れに疲れや戸惑いを隠せない様子。岡山市の実家から米国留学のために関西国際空港に向かうという早稲田大2年生(19)は「16日は天候の影響で飛行機が飛ばず、出発を延期した。今日こそはと思ってきたが、新幹線が遅れ間に合うだろうか」と不安そうだった。

 名古屋駅では家族旅行で岡山へ向かうという長野県の女性会社員(42)が「人が多くて驚いた。ダイヤが乱れるのは仕方ない」と話した。

 新大阪駅では、広島へ墓参りに向かう途中という横浜市の会社員(29)は、運転ダイヤの乱れを受けて午前2時ごろに降車した。祖母(89)らと大阪市内で急きょ1泊したという。「まだ広島行きのチケットが取れない。予定が変わって残念です」と話し、祖母は「こんな事態は初めて」と疲れをにじませた。

 東京駅では実家の大阪に帰省していた東京都江東区の会社員(34)が「運休についてのアナウンスが足りない。中途半端な発表で、こんなことになった」と怒りをあらわにした。

(2023年08月17日 21時20分 更新)

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