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保険証来秋廃止方針、現時点維持 首相、マイナで4日会見へ

 首相官邸を出る岸田首相=2日夕
 首相官邸を出る岸田首相=2日夕
 岸田文雄首相は、来年秋に健康保険証を廃止しマイナンバーカードに一本化する政府方針に関し、現時点で維持する考えを示す方向で調整に入った。4日に記者会見を開き、対応を説明する意向だ。国民の不安払拭を図るため、政府内では廃止後に保険証代わりとなる「資格確認書」の有効期限を柔軟に見直す考えを表明する案が浮上している。複数の政府関係者が2日、明らかにした。

 首相は会見で、デジタル社会推進のためにはマイナンバーの活用が不可欠だと主張。保険証の廃止は国民の不安払拭が前提になると改めて強調するとみられる。来秋の保険証廃止は維持するものの、今後も国民不安が残るようなら延期も含めて柔軟に対応する考えを示す可能性がある。

 「資格確認書」に関し、政府内では「最長1年」としている有効期限を健康保険組合などが発行する保険証と同じ期限とする案が検討されている。2年間や無期限での使用が認められることになる。

 首相は4日の会見に先立ち、加藤勝信厚生労働相、河野太郎デジタル相ら関係閣僚と対応策を協議する見通し。

(2023年08月02日 22時36分 更新)

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