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三蟠軽便鉄道 歴史伝える石碑設置 岡山・中区 駅舎あった釣具店前に

平田釣具店前に設置された石碑。左が内田会長
平田釣具店前に設置された石碑。左が内田会長
 大正から昭和にかけて岡山市内を走った「三蟠軽便鉄道」の歴史を後世に伝える石碑が、かつて始発駅の三蟠駅舎があった平田釣具店(中区江並)前に設置され、関係者が集まって31日に除幕式が開かれた。

 市産の「万成石」で造られた石碑は高さ0・8メートル、幅2メートル、奥行き0・5メートル。「三蟠軽便鉄道発祥の地」の文字と駅長を務めた平田高一さん、庶務を担った寿野さん夫妻の名前が彫られている。夫妻の息子で同釣具店主の竹二さん(93)が中心となり建立した。

 除幕式には、大森雅夫市長や沿線住民らで作る「三蟠鉄道研究会」のメンバーら約70人が参加。内田武宏会長(81)が「市民の生活を支えた功績を覚えていてほしい」とあいさつした。竹二さんは「両親の足跡が形として残ってうれしい」と話した。

 三蟠軽便鉄道は1915(大正4)年、三蟠―桜橋(中区桜橋)間で開業。石炭や旅客を輸送したが、経営悪化で31(昭和6)年にわずか16年の運行で廃業した。

(2023年07月31日 17時10分 更新)

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