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ワグネル、ポーランド接近 100人超、首相「脅威高まる」

 ポーランド国境近くのベラルーシ・ブレストで合同演習を行う同国兵士とワグネルの傭兵=20日(ベラルーシ国防省提供・AP=共同)
 ポーランド国境近くのベラルーシ・ブレストで合同演習を行う同国兵士とワグネルの傭兵=20日(ベラルーシ国防省提供・AP=共同)
 6月、ロシア・ロストフナドヌーの南部軍管区司令部から出発の準備を進めるワグネル戦闘員ら(ゲッティ=共同)
 6月、ロシア・ロストフナドヌーの南部軍管区司令部から出発の準備を進めるワグネル戦闘員ら(ゲッティ=共同)
 【ベルリン共同】ポーランドのモラウィエツキ首相は29日、隣国ベラルーシが受け入れたロシア民間軍事会社ワグネルの戦闘員100人以上がポーランドとの国境近くに移動したと明らかにし「脅威がさらに高まっている」と懸念を示した。地元メディアが報じた。

 モラウィエツキ氏は、ベラルーシにいる戦闘員がポーランド北東部の「スバウキ回廊」に向けて前進しているとの情報があると説明した。スバウキ回廊はリトアニアとの国境地帯で、バルト3国と他のNATO加盟国が唯一、陸続きで接する要衝。ロシアの飛び地カリーニングラードとベラルーシに挟まれている。

 モラウィエツキ氏は、今年に入ってベラルーシから移民らが不法入国を試みるケースが1万6千件に上ったと指摘。ワグネルの戦闘員が不法入国を助けたり、移民を装ってポーランドに侵入しようとしたりして、さらなる混乱をもたらす可能性が高いと述べた。

 ポーランドとベラルーシの国境は2021年に中東などからの移民や難民が押し寄せて以降、緊張が続く。

(2023年07月30日 09時50分 更新)

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