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「地球沸騰化の時代」警告 国連総長、対策強化を要請

 27日、米ニューヨークの国連本部で記者会見するグテレス事務総長(共同)
 27日、米ニューヨークの国連本部で記者会見するグテレス事務総長(共同)
 【ニューヨーク共同】国連のグテレス事務総長は27日、今月の世界の平均気温が観測史上最も高くなる見通しとなったことを受けて記者会見し「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」と警告した。「まだ最悪の事態は防げる」とも述べ、各国の指導者に気候変動対策の強化を求めた。

 欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」と世界気象機関(WMO)は今月の気温が月平均で最も暑かった2019年7月の16・63度を上回る見込みだと発表した。

 グテレス氏は「人類の責任だ」と強調。20カ国・地域(G20)が世界の温室効果ガスの約8割を排出していると指摘し、9月のG20首脳会議などで「野心的な排出量の削減目標」を提示する必要があると語った。

 また「異常気象がニューノーマル(新常態)になりつつある」と危機感を示した。洪水や干ばつで打撃を受ける途上国の防災強化などに先進国が年1千億ドルを拠出するとの約束を守るべきだと訴えた。先進7カ国(G7)でドイツとカナダ以外は拠出目標を達成していないと懸念を表明した。

(2023年07月28日 08時32分 更新)

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