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ロシアの著名社会学者を逮捕 テロ容認容疑で同国連邦保安局

 ロシア紙コメルサントなどは26日、ロシアの著名な社会学者ボリス・カガルリツキー氏が連邦保安局(FSB)に身柄を拘束されて同国北部コミ共和国の首都スイクトイフカルに移送され、現地の裁判所で同日逮捕されたと報じた。インターネットなどでテロを容認した疑いとされるが、同氏は容疑を否認した。

 カガルリツキー氏はモスクワ在住。プーチン政権のウクライナ侵攻に批判的立場を取ってきた。

 ロシアが実効支配するクリミア半島とロシア本土を結ぶクリミア橋が昨年10月に爆破された際、「軍事的に見れば爆破には理由がある」と通信アプリに投稿したことが問題視されたとみられる。プーチン政権は爆破を「民間インフラを狙ったウクライナのテロ」と位置付けている。

 カガルリツキー氏はソ連時代に自由化を要求した元反体制活動家。ソ連崩壊後のロシアでもリベラル派の代表格とされてきた。「モスクワ人民戦線」などの著作が日本でも出版されている。(共同)

(2023年07月27日 06時16分 更新)

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