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明石歩道橋事故22年で追悼 遺族ら献花、市職員研修も

 事故現場の歩道橋で、明石市の新人職員らに事故当時の状況を説明する下村誠治さん=21日午前、兵庫県明石市
 事故現場の歩道橋で、明石市の新人職員らに事故当時の状況を説明する下村誠治さん=21日午前、兵庫県明石市
 兵庫県明石市で2001年、花火大会の見物客が歩道橋上で転倒し11人が亡くなった事故から21日で22年となった。同日夜、遺族や丸谷聡子市長らが現場に設けられた慰霊碑を訪れ献花し、犠牲者を追悼した。

 次男智仁ちゃん=当時(2)=を事故で亡くした下村誠治さん(65)は慰霊碑に向け手を合わせた後、「この日のこの時はいつも時間が止まったまま。子どもに謝り続けた」と話した。4月の市長選で初当選した丸谷氏は「市長になって初めての献花で、市民の命を守っていくという強い決意をした」と述べた。

 同日午前には再発防止に向け事故の教訓を伝えるため、市が新人職員60人を対象に研修を実施。その後職員らは現場へ移動し、下村さんが事故当時の状況を説明し「亡くなった次男が生きていたら同世代。これから頑張ってほしい」と語った。

 事故は01年7月21日夜、花火大会会場の大蔵海岸と最寄りのJR朝霧駅を結ぶ歩道橋で発生。殺到した見物客が折り重なるように転倒し、0~9歳の子どもと高齢者計11人が死亡、247人が負傷した。

(2023年07月21日 23時50分 更新)

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