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震災移転跡地に鎮魂の灯、仙台 蒲生地区、元住民が集う

 東日本大震災の津波で被災した仙台市宮城野区の蒲生地区で20日、元住民がキャンドルに火をともし、犠牲者の鎮魂を祈るイベントを初めて開催した。災害危険区域に指定されたため散り散りに移転した人々が集い、旧交を温めた。

 旧中野小跡に市が整備した、慰霊碑の立つ丘を会場とし、元住民でつくる「なかの伝承の丘保存会」が企画。蒲生地区の住民もかつて通った、隣接地区の幼稚園にも呼びかけ、現在の園児らも含めて計約60人が参加した。会が把握する地区の犠牲者数と同じ157本のキャンドルを並べ、一斉に黙とうした。

 同市若林区に移転した鈴木忠支さん(81)は「ここに来ると懐かしい記憶を思い出す」と話した。

(2023年07月20日 19時20分 更新)

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