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ニデックの純利益、過去最高 EVモーターの収益改善

 モーター大手のニデック(旧日本電産)が20日発表した2023年4~6月期の連結純利益は前年同期比55・0%増の640億円で、四半期として過去最高だった。電気自動車(EV)向けモーター事業の収益改善や、円安進行が利益を押し上げた。永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)は決算会見で「成長神話を復活させる」と強調した。

 EV用モーター「イーアクスル」など注力している車載事業について、前年同期は開発費がかさんで営業損益が赤字だったが、固定費の削減などで黒字転換した。

 売上高は4・8%増の5660億円で、4~6月期として過去最高だった。

 ニデックは13日、岡山市の工作機械メーカー「TAKISAWA」への株式公開買い付け(TOB)の実施を表明。M&A(合併・買収)を通じて工作機械事業を拡大しており、永守氏は「買った会社はみんな赤字だったが、あっという間に利益を出した。業界を中国に負けない規模に持っていく」と狙いを語った。

 TAKISAWA側は意向を表明しておらず、敵対的買収に発展する可能性もある。

(2023年07月20日 19時48分 更新)

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