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景況感1年9カ月ぶり改善 日銀短観、大企業製造業

 日銀本店
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 日銀が3日発表した6月の企業短期経済観測調査(短観)は、代表的な指標である大企業製造業の最近の景況感を示す業況判断指数(DI)が3月の前回調査から4ポイント上昇のプラス5となり、2021年9月以来、1年9カ月(7四半期)ぶりに改善した。半導体不足の影響が和らぎ、自動車生産が回復基調にあるほか、収益を圧迫してきた原材料価格の上昇が一服したことが寄与した。

 宿泊・飲食サービスなどを含む大企業非製造業のDIは3ポイント上昇のプラス23となり、5四半期連続で改善した。新型コロナウイルス感染拡大前の19年6月以来の高水準。新型コロナ感染症の5類移行で経済の正常化が一段と進んだほか、インバウンド(訪日客)増加による国内旅行の需要拡大も景況感を支えた。

 製造業の景況感は、全16業種のうち自動車など10業種で改善した。非製造業は12業種のうち7業種で改善した。

 3カ月後の先行きは、大企業製造業が4ポイント上昇のプラス9で、大企業非製造業が3ポイント下落のプラス20を見込んだ。

(2023年07月03日 10時49分 更新)

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