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京大、小型の強力レーザー開発 「光加工」で低コスト化期待

 「フォトニック結晶」を使って開発された小型半導体レーザー(京都大提供)
 「フォトニック結晶」を使って開発された小型半導体レーザー(京都大提供)
 光を自在に制御できる「フォトニック結晶」を使い、小型で強力な半導体レーザーを京都大の野田進教授らのチームが3日までに開発した。半導体の直径はわずか3ミリ。レーザーで電子基板に穴を開けたり溝を切ったりする「光加工」に使う装置の小型化や低コスト化につながるという。

 フォトニック結晶は、ガリウムヒ素などの半導体に光の波長と同程度の間隔で穴を開け、周期的な構造を持たせた人工結晶。光を入れると、特定の波長の光だけが強め合って増幅し、レーザー光となる。

 チームは結晶内の穴の間隔やサイズを調整し、光加工に必要な輝度を達成した。半導体を複数並べるなどして1キロワット以上の出力を目指す。

(2023年07月03日 05時31分 更新)

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