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大原美術館新館長に三浦氏 高階氏は大原芸術研究所長就任へ

三浦篤氏
三浦篤氏
高階秀爾氏
高階秀爾氏
 大原美術館(倉敷市中央)は21日、5代目の新館長に同館理事の三浦篤・東京大名誉教授(66)=東京都在住=が7月1日付で就任すると発表した。美術や工芸を研究する新組織・大原芸術研究所の立ち上げを見据えた人事で、2002年から館長を務める高階秀爾氏(91)=同=は、来年4月に開設する同研究所の所長に就く予定。

 三浦氏は、島根県大田市生まれ。東京大教養学部在籍中に当時の教授だった高階氏の講義に感銘を受け、西洋美術史を専攻。フランス留学を経て、日仏美術交流史などを研究してきた。15年から大原美術館理事を務め、美術品収集方針の策定などに携わってきた。

 高階氏は、西洋美術史研究の第一人者で12年に文化勲章を受章。20年から日本芸術院長を務める。館長としては、滞在制作事業「ARKO(アルコ)」で若手作家を支援。子どもたちが芸術活動を楽しむ「チルドレンズ・アート・ミュージアム」や名画を読み解く美術教室を開くなど、幅広い世代への美術の普及に取り組んできた。

 大原あかね理事長は「人々と共に歩み続ける『みんなのマイミュージアム』として、活動の幅が広がることを期待したい」とコメントした。

(2023年06月21日 20時25分 更新)

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