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レーダー照射再発防止を確認 日韓防衛相会談、協力優先

 韓国の李鐘燮国防相(左)と会談する浜田防衛相=4日、シンガポール(共同)
 韓国の李鐘燮国防相(左)と会談する浜田防衛相=4日、シンガポール(共同)
 【シンガポール共同】浜田靖一防衛相は4日、韓国の李鐘燮国防相とシンガポールで会談した。韓国艦による自衛隊機への火器管制レーダー照射問題を巡り、再発防止に向けた協議を加速する方針で一致した。閣僚間で再発防止の重要性を確認した一方、照射を否定する韓国側との立場の違いは残った。地域の安全保障環境が悪化する中、防衛協力を優先し、協力を妨げる事実解明を棚上げにした形だ。

 日韓防衛相の会談は2019年11月以来、約3年半ぶり。浜田氏は会談後、照射を受けたとする日本の立場を説明したと記者団に強調。「防衛協力の進展のため、韓国側と緊密に意思疎通を図る」と述べた。

 防衛省幹部は、再発防止に関しては従来も日韓間で議論する機会はあったと指摘。今後は事務レベルで具体策を協議し、照射の事実関係も必要に応じて議論するとした。

 会談では、5月31日に北朝鮮が弾道ミサイル技術を使用して打ち上げを試みた「軍事偵察衛星」の発射を強く非難。北朝鮮や地域の課題への対応で日韓、日米韓3カ国の協力を推進すると確認した。

(2023年06月04日 16時10分 更新)

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