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岡山大、産学官連携ラボ棟を新設 23年度完成目標 社会課題解決へ

社会課題の解決に向け、岡山大の新たな研究拠点となる「共創イノベーションラボ棟」の建設予定地
社会課題の解決に向け、岡山大の新たな研究拠点となる「共創イノベーションラボ棟」の建設予定地
 岡山大は24日、さまざまな社会課題解決に向け、同大で強みとされる植物学や医学などを核に産学官で連携しながら研究を進める拠点施設「共創イノベーションラボ棟」を学内に新設すると発表した。本年度中の着工、完成を目指す。整備費は10億円を見込み、今春採択された文部科学省の事業の補助金を充てる計画。

 ラボ棟は、津島キャンパス(岡山市北区津島中)に建設。5階建てで、基礎研究や実証実験を行う部屋のほか、学内外の研究者や経済人らの交流スペースを設ける。

 太陽光から新エネルギーを生み出す人工光合成技術の確立につながると期待される沈建仁教授(生化学)の研究などを産業界との連携で進める。医学分野では、政府の「デジタル田園健康特区」に指定された岡山県吉備中央町をはじめとした地域の医療・健康分野の課題解決に向けた取り組みを行う。

 ラボ棟の新設は4月、地域で中核を担い、特色ある研究をしている大学を支援する文科省の施設整備事業として採択された。同大で記者会見した那須保友学長は「イノベーション(技術革新)を生み出すことで、岡山をはじめとした国内外にある社会課題の解決に寄与したい」と力を込めた。

(2023年05月24日 21時23分 更新)

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