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ならずもの? 独特の交通動画話題 岡山の男性 外国人視点で安全訴え

ローマンさんがバイクに乗りながら撮影した動画の一場面。交差点で救急車の前を突っ切った車に対して、思わず「すごいならずもの」
ローマンさんがバイクに乗りながら撮影した動画の一場面。交差点で救急車の前を突っ切った車に対して、思わず「すごいならずもの」
「運転するときは余計なことを考えず、優しさを持って」と話すローマンさん
「運転するときは余計なことを考えず、優しさを持って」と話すローマンさん
ならずもの? 独特の交通動画話題 岡山の男性 外国人視点で安全訴え
 運転マナーが悪い人は「ならずもの」!? 岡山県在住のロシア人ローマンさん(35)が、バイク走行時に撮影し、投稿した動画が、独特な表現や「外国人視点での日本の交通事情が興味深い」と話題になっている。ローマンさんは「事故を防ぐには、運転は誰かを殺す可能性がある『危ない事』と、みんなが注意することが大切」と訴える。5月11~20日は春の交通安全県民運動―。

 ローマンさんはカザフスタン生まれのロシア育ち。米国留学を経て、約6年前に結婚を機に妻の実家がある岡山へ移住した。趣味でバイクを走らせる際、ヘルメットに付けたカメラで動画を撮り、投稿サイト・ユーチューブで公開。交通マナーやルールを守らない人を「ならずもの」と呼ぶなど、ユニークな言い回しが人気を集め、登録者数は40万人を超えている。

 例えば救急車が近づく交差点で、停車せずそのまま直進した車を見て「すごいならずもの」「交差点アタックしました」。反対に、道を譲った複数の車に対しては「優しさのコラボレーション」と称賛する。

 「日本の道路はきれいで、岡山の人の運転はスピード控えめで安全。これまで暮らした国の中で一番運転しやすいかもしれない」と話すが、驚くのは車間距離を詰める人の多さ。「ロシアや米国では前の車が遅いとすぐ追い越す。日本では白いセンターラインの車線でもあまり追い越さず、近くまで迫って来る。どういう意味があるんだろう」と不思議がる。「でも、追い越そうとして起こる、ひどい事故は少ないかな」

 手を上げて横断歩道を渡る子どもたちのほほ笑ましさ、制限速度の低さ、道路の真ん中を走る自転車の危うさ…。動画は道路で感じたさまざまな“驚き”を撮影する。「視聴者から『従順なドライバーになります』とコメントをもらうととてもうれしい。動画をきっかけにそんな人が増えてくれたら」とローマンさん。交通事故を防ぐには一人一人の意識改革が必要だ。

(2023年05月06日 20時01分 更新)

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