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あの新橋の「岡山中華そば」が… コロナ禍直撃 後楽本舗28日閉店

28日の営業を最後に閉店する後楽本舗。出入り口の掲示には「20年間ありがとう」と感謝の思いがつづられている=東京都港区新橋
28日の営業を最後に閉店する後楽本舗。出入り口の掲示には「20年間ありがとう」と感謝の思いがつづられている=東京都港区新橋
後楽本舗の人気メニュー「中華そば」
後楽本舗の人気メニュー「中華そば」
 「岡山中華そば」ののれんを掲げ、サラリーマンらに親しまれた東京都港区新橋のラーメン店「後楽本舗」が、28日の営業を最後に店を畳む。国内有数のビジネス街で“岡山の味”を提供し続けて20年余り。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う客足の減少が経営を直撃した。

 「テレワークが増えたんでしょう。『サラリーマンの街』という特色に支えられてきたのに、主役の会社員の姿がめっきり減って…」。同店アルバイトの徳田由美さん(55)が目を伏せる。

 新橋駅近くの好立地に1999年秋、岡山のラーメン店経営者らが出店させた。人気メニュー「中華そば」は、豚骨をベースに地元から取り寄せたしょうゆを合わせたスープが最大の武器だ。ストレートの細麺との絶妙なタッグでファンを増やし、昼食時のほか、締めの一杯を求める客でにぎわう終電前には行列も珍しくなかった。

 後楽本舗によると、1年前にテーブルや椅子を一新し、昨年末には1日四、五百食を記録したが、年が明けるとコロナ禍が急拡大。緊急事態宣言に伴う外出自粛要請が解けても売り上げはピーク時の半分に届かず、7月下旬、閉店を決めた。

 「こってりしているのに後味のいいスープが魅力でした。目印ののれんがなくなるのも寂しいですね」とは岡山で暮らしたことがあるファンの一人(51)=東京都中野区。

 調理場に立つ後楽本舗主任の細田敬博さん(34)は「コロナの影響がこれほど長引くとは思いもしなかった。閉店は仕方ないが、今は長年支えてくださったお客さんへの感謝の思いだけです」と話す。

(2020年08月22日 19時46分 更新)

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