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俳人・中塚一碧楼の作品世界紹介 6~14日、玉島で展覧会

中塚一碧楼
中塚一碧楼
 明治から昭和に活躍した倉敷市玉島地区出身の俳人・中塚一碧楼(いっぺきろう、1887~1946年)をテーマにした展覧会が6日、同市玉島阿賀崎の玉島市民交流センターで始まる。五・七・五の十七音や季語にとらわれない「自由律俳句」の旗手として知られた一碧楼の作品世界を紹介する。14日まで。

 一碧楼は同市玉島勇崎の製塩業を営む旧家に生まれた。旧制岡山中学(現朝日高)時代に作句を始め、早稲田大中退後、新傾向俳句運動を展開した河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)に師事。口語の導入を積極的に進めるなど自由律俳句の基礎を築いた。

 展覧会は一碧楼の晩年に焦点を当て、辞世の句「病めば蒲團のそと冬海の青きを覚え」「魴〓(ほうぼう)一ぴきの顔と向きあいてまとも」をしたためた直筆の掛け軸をはじめ、句集や短冊計25点を展示している。後半生の出来事をまとめたパネルも公開する。(〓は魚ヘンに沸のツクリ)

 午前9時~午後6時。入場無料。7日午後1時半から、一碧楼の孫・中塚唯人さんによる講話(受講料550円)がある。

 展覧会は、一碧楼の前半生にスポットを当てた昨年に続いて2回目。企画した同センターは「郷土の俳人に目を向けるきっかけにしてほしい」としている。

 問い合わせは同センター(086―526―1400)。

(2024年01月05日 13時09分 更新)

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