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豊漁願う「走り神輿」勇壮に 笠岡・真鍋島 男衆が気勢上げ疾走

見物客が見守る中、勇壮に駆け抜ける「走り神輿」
見物客が見守る中、勇壮に駆け抜ける「走り神輿」
 笠岡市・笠岡諸島の真鍋島で4日、伝統行事「走り神輿(みこし)」(市重要無形民俗文化財)のクライマックス「本宮」があり、締め込み姿の男衆が神輿を担ぎ島内を勇壮に駆け抜けた。

 八幡神社で神事が行われた後、近くの港から漁船で中心部・本浦地区に移動。重さ約100キロの神輿3基を8人一組で持ち上げ、「ウオー」と気勢を上げながら海岸沿いや民家がひしめく路地を疾走した。

 沿道には多くの見物客が詰めかけ、盛んに拍手や歓声を送り、カメラに収めた。毎年訪れる倉敷市の客(75)は「スピードもさることながら、担ぎ手の必死な形相に圧倒される」と話していた。

 走り神輿は江戸時代の元禄年間(1688~1704年)に海の安全や豊漁を願って始まったとされ、地元の八幡祭り保存会が継承。毎年3日連続で行われ、最終日の5日は神社に神輿を戻す「お帰り」がある。

(2024年05月04日 20時02分 更新)

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