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技術の粋凝縮 伝統工芸染織展開幕 天満屋岡山店 人間国宝ら優品堪能

技術の粋を尽くした着物や帯が並ぶ会場
技術の粋を尽くした着物や帯が並ぶ会場
 染め物や織物の実力作家が集う全国公募展「第58回日本伝統工芸染織展」(日本工芸会、山陽新聞社など主催)が15日、岡山市北区表町、天満屋岡山店6階葦川(いせん)会館で開幕した。技術の粋を尽くし、大胆かつ繊細に自然美を表現した着物や帯が、訪れたファンを魅了している。

 入賞・入選作に、友禅や木版摺(ずり)更紗(さらさ)、紋紗(もんしゃ)などの重要無形文化財保持者(人間国宝)らの優品を加えた計76点を展覧。風に揺れるヤシの葉を詩情豊かに描いた生駒暉夫さん(東京)の「友禅訪問着『向夏』」=文部科学大臣賞、黒地と白い縦じま、絣(かすり)で彗星(すいせい)を表した遠藤聡子さん(北九州市)の「小倉織絣入帯『箒(ほうき)星』」=東京都教育委員会賞=など、現代作家ならではの感性が光る。

 会場では和服好きの女性らが作品に顔を近づけ、優美に変化する色彩や精緻な文様までじっくりと鑑賞。毎回楽しみにしているという岡山市中区の女性(71)は「コロナ禍が落ち着いたためか、色も絵柄も明るい作品が多く、見ていると元気が湧いてきます」と話した。

 20日まで。入場無料。

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