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オオグソクムシ原料 発泡酒を開発 吉備土手下麦酒 エビ似た香ばしさ

オオグソクムシを原料に使用した発泡酒
オオグソクムシを原料に使用した発泡酒
 エビに似た香ばしさが楽しめます―。酒類製造の吉備土手下麦酒(岡山市中区東山)は、深海生物・オオグソクムシを原料にした発泡酒を東京の外食業者と共同開発した。業者が都内で営む居酒屋2店で提供しており、今夏にも業者の通販サイトでも発売する。

 オオグソクムシは体長10~15センチほどの甲殻類。見た目はダンゴムシのようで、風味はエビやカニを思わせるという。発泡酒は、静岡県の駿河湾で取れた個体を焼いて粉砕し、ホップを入れるタイミングで麦汁に加えて醸造する。香ばしさを際立たせるため、焙煎(ばいせん)した麦芽を使う。アルコール度数5%。

 業者は、オオグソクムシを使った料理を出す居酒屋「米とサーカス」を運営する亜細亜TokyoWorld(東京)。2店では1本(330ミリリットル入り)1980円で提供している。

 吉備土手下麦酒は食用コオロギを原料に活用した発泡酒の製造実績があり、知人を通じて業者から共同開発の打診があったという。醸造責任者の西村耕司さん(36)は「オオグソクムシの味をしっかり出すことにこだわった。口に含むと磯の香りも広がる」と話している。

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