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男衆と早乙女 太鼓に合わせ田植え 新見・哲西町地区で5年ぶり披露

男衆の太鼓と歌に合わせ、苗を植える早乙女
男衆の太鼓と歌に合わせ、苗を植える早乙女
 新見市哲西町地区で3日、地元保存会による昔ながらの田植え作業「太鼓田植(たうえ)」(岡山県重要無形民俗文化財)が繰り広げられた。新型コロナウイルス禍の影響で同町地区での披露は5年ぶりとなり、大勢の観光客や市民が楽しんだ。

 きらめき広場・哲西(同町矢田)に隣接する水田(約5アール)で牛4頭による代かきの後、保存会のメンバー23人が実演。男衆が力強く奏でる太鼓の音と田植え歌に合わせ、横一列に並んだ花がさ姿の早乙女がテンポよく苗を植えていった。

 初めて見たという岡山市北区の男性(76)は「小学生の時に田植え休みがあったことを思い出し、懐かしい気持ちになりました」と笑顔を見せていた。

 太鼓田植はきつい作業の能率を上げるため、戦後に機械化が進むまで行われたという。新見市内では二つの保存会が伝承に取り組んでおり、26日には夢すき公園(同市神郷下神代)でも披露される。後楽園(岡山市)では6月9日、両保存会が出演する恒例の「お田植え祭」がある。

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