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栄西の心伝える一服 後楽園で茶会 6カ所に特設茶席 2500人堪能

厳かな雰囲気の中で献茶奉仕を行う古儀茶道藪内流家元・藪内紹智宗匠=後楽園能舞台
厳かな雰囲気の中で献茶奉仕を行う古儀茶道藪内流家元・藪内紹智宗匠=後楽園能舞台
 喫茶の風習を中国・宋から日本に持ち帰った臨済宗開祖・栄西(岡山市出身、1141~1215年)をたたえる「第79回栄西禅師賛仰献茶式・大茶会」(栄西禅師賛仰会、山陽新聞社主催)が28日、岡山市北区の後楽園で開かれ、愛好者ら約2500人が薫風爽やかな名園で「茶祖」の心を伝える一服を堪能した。

 能舞台で献茶式があり、同賛仰会長を務める山陽新聞社の松田正己社長が「新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、盛大に行えることを喜ばしく思う。一服を満喫し栄西禅師の遺徳をしのんでほしい」とあいさつ。静寂の中、古儀茶道藪内流家元・藪内紹智宗匠が流れるような所作でお点前を披露し、臨済宗建仁寺派管長の小堀泰巌老大師が栄西をまつる祭壇に茶をささげて読経した。

 鶴鳴館、廉池軒など園内6カ所には表千家、裏千家、速水流、藪内流の4流派と煎茶・源氏流が協賛茶席を特設。華やかな和服姿の女性らが途切れることなく訪れ、心のこもったもてなしを受けて至福のひとときを過ごしていた。

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