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芸備線利用促進へ定期券購入助成 庄原市、通学用最大3割引き

JR芸備線
JR芸備線
 存廃問題が浮上しているJR芸備線の利用を促すため、沿線の庄原市は4月から、通学用定期券を最大3割引きにする購入助成を始めた。2027年3月末までの期間限定。同線の利用状況を尋ねるアンケートへの協力が条件で、乗客ニーズの把握にも努める。

 定期券の割引率は有効期間によって異なり、1カ月定期は1割、3カ月は2割、6カ月は3割。市内にある14駅(東城―山ノ内間)のいずれかを利用する中高生らが対象で、居住地は問わない。有効期間の終了後、市に割引を申請すれば相当分が支給される。

 アンケート用紙は市の窓口やホームページで入手できる。芸備線の利用頻度、ダイヤや駅の改善点、自宅から駅までの交通手段、使いやすくするための方法など15項目を尋ねている。

 同線は高校生を中心とした通学利用者が多く、市は割引対象が約150人と見込んで24年度予算に事業費99万円を計上。市地域交通課は「長年にわたり減便が繰り返されるなど利用しづらい状況にある。乗客ニーズをつかんで利便性向上につなげたい」としている。

 芸備線を巡っては、利用が低迷している新見市―庄原市間(68・5キロ)の存廃を話し合う「再構築協議会」が3月に発足し、国を調整役に沿線自治体とJR西日本の議論が始まった。     

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