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加藤和樹さん 6月にカバー曲公演 岡山・さん太ホール「心温かくなる空間に」


 俳優や声優、歌手と幅広いジャンルで活動するアーティスト加藤和樹さん(39)が6月22日、岡山市北区柳町の山陽新聞社さん太ホールでコンサートを開く。全国ツアー「Respection」の一環で、名曲の数々をカバーし、持ち前の美声を会場に響かせる。PRのため山陽新聞社本社を訪問した加藤さんは「会場が持つ雰囲気も大切にしながら、心が温かくなる空間をつくりたい」と意気込みを語った。
マルチに活躍する加藤和樹さん。6月のツアーで日本の名曲を持ち前のクールな声で披露する(今中雄樹撮影)
マルチに活躍する加藤和樹さん。6月のツアーで日本の名曲を持ち前のクールな声で披露する(今中雄樹撮影)

 加藤さんはミュージカル「テニスの王子様」(2005年)やテレビ番組「仮面ライダーカブト」(06年)などで脚光を浴びた。声優としてアニメやゲーム、海外ドラマの吹き替えなどで活躍するほか、音楽活動も06年のCDデビューから精力的に行っている。

 加藤さんの魅力は甘いマスクとクールな声だが、歌手活動を始めたころは「自分では低い声だと思っていたのに、録音を聞いてみると鼻声みたいだった」と声に違和感があったと振り返る。転機はミュージカルを始めた28歳の頃。ボイストレーナーの先生に「30代から大人の声になる変声期が来る。これからもっと楽しくなる」と言われたことで自信を持つことができ、常に磨きをかけてきた。
加藤和樹さん 6月にカバー曲公演 岡山・さん太ホール「心温かくなる空間に」

 5月は自身5年ぶりとなる声出し解禁のライブ、6月は岡山など4カ所を巡ってカバー曲を披露する趣の違う二つのツアーを組んだ。「5月はスタンディングで、言うなら“暴れる系”、6月は座ってしっとりと聴ける。同じ時期に、全く違う自分の表現を見せたい」と狙いを語る。

 カバー曲だけを披露するコンサートは初めてだ。新型コロナ禍での経験が原動力になった。次々と公演が中止になり、配信や弾き語りなど表現方法を模索する中で、どのような形でも人と直接会って得られる力の大きさに気づいたという。

 「ライブができるのは当たり前ではないんですよね。自分にとっても再スタートのライブになると思う」と加藤さん。カバー曲のツアーについては「バンド演奏に合わせて、曲が持つ力や世界観を自分が表現するとこうなるんだというところを見せたい。自分の曲とは違うので、もちろんプレッシャーもありますが…」とツアー前の心境を明かす。
加藤和樹さん 6月にカバー曲公演 岡山・さん太ホール「心温かくなる空間に」

 二つのツアー前に聴いてほしいのが、5月15日にリリースするミニアルバム「Liberation BOX」(3千円、税別)。英語で「解放」というタイトルが付けられた通り、コロナ禍前のようにガンガン攻めるライブのためにつくった6曲を詰め込んだ。

 ミュージックビデオなどが付いた3種類があり、ファンのリクエストで選んだカバー曲CDも用意。HYの「366日」や藤井フミヤさんの「Another Orion」など4曲を収録した。原曲の雰囲気を残したピアノアレンジで仕上げている。

 今年も舞台やライブで全国を訪れる加藤さんは愛知県出身。岡山の思い出を尋ねると、高校生の時の修学旅行で訪れた「倉敷チボリ公園」を挙げた。「以前ライブでその話をしたら、『もうないですよ』と言われたのがショックだった」と表情を緩めた。

 さん太ホールは初めての会場で、「お客さんと近い距離で歌えるのが楽しみ。アルバムの曲を聴いて、楽しむ心だけ持ってきて」と呼びかけた。全席指定8800円。午後2時半と午後6時半の2回公演。詳しくはキャンディープロモーション岡山(086-221-8151)、公式ホームページ(https://www.katokazuki.com/)。

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