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人形3500体 感謝込め供養 瀬戸内・静円寺地蔵院

護摩壇で燃やされる人形を見守る参列者ら
護摩壇で燃やされる人形を見守る参列者ら
 役目を終えた人形に持ち主らが別れを告げる供養祭が3月31日、瀬戸内市邑久町本庄の静円寺地蔵院で営まれた。岡山県内外から寄せられた約3500体が燃やされ、参列者が感謝の思いで見守った。

 檀(だん)信徒や地元の子どもたち33人が、人形を載せた花車を引いて寺から地蔵院まで練り歩いた。人形は塩で清められ「お人形さんありがとう」とみんなで願い文を読み上げた。長谷川己哲住職(46)の読経が響く中、五月人形やひな人形が燃えさかる護摩壇に次々投入され、供養の「添え護摩」もくべられ、人々は神妙な面持ちで手を合わせていた。

 点火を担当した邑久小6年(11)、同5年(10)の兄弟は「みんなが大切にしてきた人形だと思うと緊張した。心を込めて火を付けた」と話した。

 地蔵院では、ひな流しの神事で知られる淡嶋神社(和歌山市)を分祀(ぶんし)した縁で1987年から開催しており、今回は新型コロナウイルス禍前の形式で行った。

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