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自転車ヘルメット 定着に程遠く 岡山県内、着用努力義務1年

 自転車利用者のヘルメット着用が全年齢で努力義務となった改正道交法施行から1日で1年。岡山県内でもヘルメットをかぶって自転車に乗る人を見かける機会は増したが、定着には程遠い現状がある。着用の有無が命にも関わりかねないだけに、岡山県警が継続的に啓発活動に取り組んでいるほか、一部自治体では購入費の助成に乗り出すなど着用率アップに懸命だ。

 3月下旬の昼下がり。岡山市中心部は自転車に乗って行き交う若者やお年寄りらの姿が目立つ。ヘルメットをかぶっているのはごくわずかという印象だ。

 大型商業施設に自転車で買い物に訪れていた同市の女性(22)は「髪形が乱れるしダサい。明確に義務化されない限りかぶらないと思う」。同市の女性(86)も「かぶった方が良いのは分かっているけど、いまさら面倒くさくて。購入は考えていない」と未着用の理由を話す。

商品券助成

 岡山県警が3月に実施した独自調査時の着用率は11・3%で、全国一斉で行われた昨年7月の調査時(7・4%)より3・9ポイント上昇。努力義務化を控えた同2~3月の調査時(4・3%)と比較すると7ポイントも上回ったが、県警交通部は「昨年7月の調査の全国平均は13・5%。現状はそれよりも低く、まだまだ十分とは言えない」とする。

 着用促進に向け県警などは、春と秋の交通安全県民運動の重点項目にヘルメット着用を盛り込んだり、著名人に広報大使を委嘱したりして啓発活動を展開。交流サイト(SNS)などでも呼びかけている。

 ヘルメット購入の支援策を新たに始める自治体もある。...
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