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政府、シェルター整備の指針策定 沖縄・先島、住民が2週間避難

 政府は29日、武力攻撃を受けた際に住民が避難するシェルターの整備に関する基本方針と技術ガイドラインを公表した。島外避難の手段が航空機、船舶に限られる離島が対象。住民避難計画の策定と訓練実施を要件とし、沖縄県・先島諸島の5市町村が該当するとした。着上陸侵攻や弾道ミサイル攻撃を想定し、シェルターに2週間程度、滞在できる施設とする。

 政府は今後、5市町村の要望も踏まえ、整備に向けた手続きを進めたい考えだ。林芳正官房長官は記者会見で「地域の実情に応じて必要なシェルターの確保に努める」と強調した。

 5市町村は与那国町、竹富町、石垣市、多良間村、宮古島市。基本方針は、シェルターを「特定臨時避難施設」と規定し、市町村が国の財政措置を受けて公共施設の地下に整備する。有事の際は住民の島外避難を原則とするため、シェルターを利用するのは「避難誘導に従事する行政職員および避難に遅れる住民など」と定めた。

 技術ガイドラインでは、外部に面する壁の厚さは30センチ以上とし、出入り口は離れた位置に2カ所以上設置すると提示した。

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