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屋外人工繁殖のアユモドキ22匹 岡山の保護グループが生息調査

人工池でアユモドキの生息調査を行う参加者
人工池でアユモドキの生息調査を行う参加者
人工池で捕獲されたアユモドキ
人工池で捕獲されたアユモドキ
 キリンビール岡山工場(岡山市東区瀬戸町万富)の人工池(ビオトープ)で国天然記念物の淡水魚アユモドキの屋外人工繁殖に挑む地元保護グループが27日、生息調査を行った。体長10センチ程度の成魚22匹が見つかり、このうち元気な10匹を6月の繁殖に備えて別の場所に移した。

 池には地元の千種小児童が育てた稚魚や成魚を毎年放流。「瀬戸アユモドキを守る会」は昨年、全国初の屋外人工繁殖に成功したが、ふ化した6匹は間もなく死滅した。このため2度目の成功とふ化後の順調な成長を目指している。

 調査には同会メンバーや工場社員ら16人が参加。池の水を抜き、石の隙間などに隠れた成魚などを捕獲した。繁殖を指導する環境省希少野生動植物種保存推進員の阿部司さん(42)=岡山市出身=が1匹ずつチェックし、10匹を近くの水槽に移した。外敵から守りながら人工飼料で育て、繁殖期に池に戻す。

 同会の小林一郎会長は「順調に繁殖できるよう見守っていきたい」と話した。

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