岡山県里庄町は２６日、医療費が一定額を超えた場合に差額を払い戻す「高額療養費」と、医療保険、介護保険の自己負担額の合計の上限を超えた分を支給する「高額介護合算療養費」を巡って２０２０～２２年度、３２人に対し計４２件１１４万８２８７円の未払いがあったと発表した。

　町によると、町民課の５０代男性課長補佐が２０年度に担当となり、１６人の申請を受け付けたが、必要な処理を行わず計約３５万円を支給しなかった。さらに２１、２２年度は２０人に対し申請書を送らず放置し、計２６件約８０万円の未払いが生じた。

　昨年１０月、後任の担当者の指摘で発覚。町は申請者や家族におわびし、２９日までに全額が支払われるという。男性課長補佐は２２日付で戒告処分とした。

　加藤泰久町長は記者会見で「チェック体制を見直すなど適正な事務を心がけ、信頼回復に努めたい」と述べた。