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プレー支えた「酪農の町」 甲子園最東端出場校の別海

 創志学園との1回戦で、アルプススタンドから声援を送る別海の応援団=20日、甲子園球場
 創志学園との1回戦で、アルプススタンドから声援を送る別海の応援団=20日、甲子園球場
 兵庫県西宮市の甲子園球場で開催中の第96回選抜高校野球大会に、21世紀枠で初出場した別海(北海道)は甲子園大会で歴代最東端の出場校。人口約1万4千人の「酪農の町」が全体で支援し、部員19人のチームが20日の初戦に全力で挑んだ。

 オホーツク海を望む別海町は生乳の生産量日本一で、乳用牛の数は10万頭を超える。学校には酪農経営科があり、在校生のほぼ全員にあたる143人が飛行機を乗り継いでアルプススタンドに駆けつけ、声援を送った。

 町内のコンビニエンスストアで副店長を務める島影隆啓監督は「夢舞台に立たせてもらったのは地元の支援をはじめ、たくさんの人のおかげ」と感謝した。昨年12月、町の協力を得て、牛の品評会用の施設を室内練習場とし、地元漁師が使う網を防球用ネットに。厳冬でも力を蓄えてきた。

 試合は創志学園(岡山)に0―7で敗れた。中道航太郎主将の父で漁師の大輔さんは「いいプレーもあったし、堂々とやった」とたたえた。中道主将は「別海に戻ったら、皆さまに感謝を伝えたい」と晴れ晴れとした表情で話した。

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