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高梁・吹屋への移住者増やそう 住民が組織 空き家整備や魅力発信

移住者の受け入れ支援について話し合う「吹屋に住んでみん会」のメンバーら=2月
移住者の受け入れ支援について話し合う「吹屋に住んでみん会」のメンバーら=2月
 高梁市成羽町吹屋地区の住民有志らが、移住者の受け入れを支援する組織を立ち上げた。その名も「吹屋に住んでみん会」。地区の人口減少が加速する中、移住定住に向けた空き家の整備や地域の魅力発信などに取り組み、持続可能なまちづくりを目指す。

 東京から6年前に移り住み、現在は観光スポットの吹屋ふるさと村で食堂を営む銘形一哉さん(31)=長野県出身=を中心に昨夏結成し、吹屋や近隣地区の住民約30人で構成している。ベンガラ色の町並みで知られ、国重要伝統的建造物群保存地区の吹屋は近年、住民の高齢化と人口減が顕著だ。「今から移住者を増やす手だてを考えていかなければ将来、地域コミュニティーの維持は難しい」と会長の銘形さんは危機感を募らせる。

 会では、これまでに定住者向けの空き家2棟を整備し、移住希望者のお試し住宅として地元の市営住宅(2戸)を管理できるよう市に要望。さらに、ふるさと村の交流人口増を図るため、吹屋の昔と今を比較するマップの作製や店主らを紹介するポスターの掲示をはじめ、紙芝居の定期公演などのイベントも企画中だ。

 移住者約10人を含むメンバーは定期的に会合を開き、地域活性化のアイデアを出し合っている。銘形さんは「よそから来た者だからこそ、ずっと住んでいる人たちが気づいていない魅力が分かることがある。吹屋の素晴らしさを広めることで移住者を少しでも増やしたい」と話す。

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