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自動車用の新川辺橋に歩道設置へ 県24年度中に着工 川辺橋は撤去

自動車用の新川辺橋に歩道設置へ 県24年度中に着工 川辺橋は撤去
新たに張り出し型の歩道が設置される新川辺橋(写真上側)。歩道の完成後、隣接する川辺橋(下側)は撤去される
新たに張り出し型の歩道が設置される新川辺橋(写真上側)。歩道の完成後、隣接する川辺橋(下側)は撤去される
張り出し型の歩道を設置することが決まった新川辺橋=倉敷市真備町川辺(画像の一部を加工しています)
張り出し型の歩道を設置することが決まった新川辺橋=倉敷市真備町川辺(画像の一部を加工しています)
 岡山県は18日、高梁川に架かる川辺橋(総社市清音上中島―倉敷市真備町川辺)の橋脚が傾き、歩道が通行できなくなった問題で、北側に隣接する自動車用の新川辺橋に張り出し型の歩道を取り付けると発表した。現在は川辺橋の損傷部分に仮設の橋を架けて対応しており、歩道の設置工事が終わり次第、川辺橋は撤去する。

 計画では、新川辺橋(1977年完成、全長458・5メートル、幅7メートル)の南側に、歩行者と自転車専用の幅3メートルの歩道を設置。併せて橋の両岸から近くの横断歩道まで安全に通行できるよう新たに歩道を整備する。今後、具体的な工法などを検討した上で、2024年度中に着工する予定。完成には数年を要する見通しとしている。

 川辺橋(1931年完成、全長455・5メートル、幅5・2メートル)の傾きは昨年5月に判明し、県は大雨に伴う激流で川底がえぐられる「洗掘(せんくつ)」が原因と判断。傾いた橋脚と橋桁を撤去後に仮設の橋を設け、同9月から利用を再開していた。

 今回の対応に向けて県は、損傷前の状態に戻す原型復旧や新たな橋への架け替えを含めて河川管理者の国と協議。築90年を超える川辺橋の老朽化に加え、工期や治水、周辺交通への影響などを勘案して決定したという。

 県道路建設課は「橋を1本に集約すれば、増水時に川の流れを妨げるリスクや維持管理の負担が抑えられる。安全性の確保に向け、できるだけ早期の完成を目指す」としている。

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