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地域の宝 瀬戸内海継承へ決意新た 国立公園指定90周年で式典

瀬戸内海国立公園の指定90周年を祝った記念式典=倉敷市・王子が岳山頂芝生広場
瀬戸内海国立公園の指定90周年を祝った記念式典=倉敷市・王子が岳山頂芝生広場
 瀬戸内海国立公園の指定90周年を迎えた16日、倉敷市の王子が岳山頂と高松市の屋島で記念の式典が開かれた。関係者は節目を祝い、地域の宝を次代に継承していく決意を新たにした。

 瀬戸内海を一望できる王子が岳山頂の芝生広場で行われたセレモニーには環境省中国四国地方環境事務所の坂口芳輝所長、伊原木隆太岡山県知事、大山智香川県副知事ら約500人が出席。記念事業実行委員会の尾崎茂会長(児島商工会議所会頭)が「イベントを通じて瀬戸内海国立公園の魅力、素晴らしさを全国、世界の人たちにPRしたい」とあいさつし、伊原木知事は「100周年に向け、地域の宝であるこのエリアの景観を守っていかなければならない」と述べた。

 会場では公園の景観などをテーマに地元の小学生から募集した「絵はがきコンテスト」の表彰式や、王子が岳のシンボル・ニコニコ岩などを巡るスタンプラリーもあり、家族連れらが楽しんだ。

 屋島では記念事業のキックオフセレモニーがあり、約300人が出席した。池田豊人香川県知事は「これから県内各地で開かれる多彩な催しを通じて、瀬戸内海の素晴らしさを改めて味わってほしい。この節目の日を、瀬戸内海を次の世代につなげていく、新しいスタートの日にしたい」とあいさつ。横田有次岡山県副知事らの祝辞に続き、高松北高の生徒代表3人が「瀬戸内海の自然環境を保全し、その大切さを未来に引き継いでいきます」と力強く宣誓した。

 瀬戸内海国立公園は1934年3月16日、九州の雲仙、霧島とともに国内初の国立公園に指定された。

 岡山、香川両県では今後、観光船などから雄大な景観を満喫するツアーや、シンポジウムといった事業が計画されている。

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