山陽新聞デジタル|さんデジ

現役学生 同世代に消防団活動PR 岡山の3人 募集チラシをデザイン

学生にチラシを手渡す(左から)万代さん、大宮さん、湯浅さん
学生にチラシを手渡す(左から)万代さん、大宮さん、湯浅さん
ポップなイラストをあしらうなど若者の団員募集に向けたチラシ
ポップなイラストをあしらうなど若者の団員募集に向けたチラシ
 わが町を若い力で守りませんか―。岡山市内で活動する現役学生の消防団員が、同世代の募集に向けたチラシをデザインした。団員のなり手不足や高齢化が問題となる中、若者に活動をPRしようと企画。アニメ調のポップなイラストをあしらうとともに、広報の役割を担う「機能別団員制度」に触れ、参加を促している。

 デザインしたのは福山市立大2年万代音花さん(20)=岡山市北区、専門学校生大宮心那さん(21)=同、予備校生湯浅照大さん(19)=同市中区=の3人。

 表面は「輝く自分へ」と記した三角旗を持ち、自信にあふれた女性団員のイラストがメイン。楽しげに消防車に乗る若者も描き「学生団員募集中!!」と呼びかけている。文字のフォントは丸みを帯び、パステルカラーも多用してキャッチーな雰囲気を演出している。

 裏面は市内で4月にスタートする機能別団員制度について載せた。主な活動は、保育園や小学校での防災授業▽団員募集の広報誌作成▽応急手当て指導―で、防火防災指導1回3千円などの報酬を説明。継続的に取り組めば就職活動の後押しになるとPRしている。

 昨年6月に学生団員のオンライン会議で若者の募集について話し合った際、チラシの作成案が浮上。イラストの得意な万代さんら3人で協議し、市消防局の協力を得て完成させた。

 チラシはA4判で2千部作成し、大学や専門学校に配布。13日は市内の専門学校であった防災授業で、万代さんらが学生約80人に手渡し「消防団のイメージを刷新したくて明るい色をたくさん使った」と工夫を伝えた。

 市消防局によると昨年10月時点の市内の消防団員は4127人で、10年前から約1割減少。平均年齢も47・9歳と5・4歳上昇している。万代さんは「地域に貢献できる消防団の仕事は若い人にとっても魅力的だと思う。チラシをきっかけに意義ややりがいを知り、参加してほしい」としている。

あなたにおすすめ


さんデジ特集

TOP